• ホーム
  • 日本では流通しにくい経口避妊薬

日本では流通しにくい経口避妊薬

2019年08月14日
笑顔の女性

経口避妊薬は、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2つの女性ホルモンを配合した避妊を目的とする内服薬ですが、日本国内では名前は知られてはいるものの、女性が気軽に使用できるような状態とはなっていません。
海外では子供を産む・産まないという選択権を女性自身が行使するための手段のひとつとして、かなり広汎に流通しているようですが、日本国内での流通を阻む壁として、「医薬品医療機器等法」による規制があります。
この法律は、医薬品が病気の治療などにとってきわめて有効である反面、使い方を誤るとただちに副作用などの危険があることから、従来の「薬事法」を改正して、医薬品や医療機器の取扱いを全般的に規制するために設けられたものです。

経口避妊薬は、この法律のなかでは「処方箋医薬品」という位置づけがされています。
これは、医師の診察を受けて、処方箋をもらってからでなければ、街なかの薬局やドラッグストアなどの店頭で購入することができない医薬品として規制されていることを意味しています。
もし処方箋がないのにこうした医薬品を販売した業者は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金刑となることが、法律上にも明記されています。

このような規制の背景としては、経口避妊薬を服用した場合の副作用として、しばしば吐き気や嘔吐、胸の張りや痛み、腹痛、不正性器出血などがみられるほか、重大なものとしては血栓症のおそれがあることが挙げられます。
現在日本国内で流通している経口避妊薬の多くは「低用量ピル」といって、女性ホルモンの含有量を極力減らし、副作用を少なくしたタイプのものがほとんどですが、それでも副作用のリスクがないわけではないことから、こうした規制が必要と判断されています。
また日本人の間でピルの購入は高いというイメージが根付いているのも流通しにくい原因のひとつかもしれません。